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Monday, October 27, 2008

フィンランドにはなれない秋田県

 秋田県が学力テスト上位であることは知られていると思う。そんな秋田県でも「いやぁ、じつはね…」っていうはなし。

学力テスト1位「秋田に学べ」は大丈夫? 大学進学率は低迷  (1/3ページ) - MSN産経ニュース

 要約すると、全国学力テストで2年連続トップをとった秋田県ではあるが、大学進学率のはなしになると芳しくない。学力中間層は厚いが上位層が薄い。

 ふむふむ。とても興味深い記事だ。しかし、腑に落ちないのはなぜ?

秋田の中学生は「平均値で他県を上回るが、上位層が薄い」(県教委)。その理由を県教委関係者は「中位偏重」にあると指摘する。

 「学習内容が平易な小学生の間は理解の速い子、遅い子とも伸ばせるが、内容が高度な中学生での両立は困難。教師としてはできる子供は後回しになる」。この中位偏重は高校で一層顕著になり、「平均値は良いものの、高レベルの競争になる大学受験で結果が残せない」という。

 ここは確かにむずかしい問題だ。一般的な対処法は「できる子の後回し」であろう。だから秋田県のこの対処は全国平均的な処置といってもよい。しかし、秋田県ではここがとにかく、ガンだといっているように聞こえる。

 秋田県は底辺の底上げに成功している。学力テストなどの平均点を上げる方法としてはもっとも効率がよい方法である。しかし、この成功を次へつなぐことができていない。

 学力問題としては二極化の問題もある。今回の秋田県のように中間層が分厚タイプと比べるとどうなるのか調べてみたいものだ。

Wednesday, September 03, 2008

テスト分析専門部署

 すこし気になったニュース。

NHKニュース 文科省 テスト分析に専門部署

文部科学省は、全国の小学6年生と中学3年生を対象にした全国学力テストについて、正答率の高かった学校の指導方法などを分析して全国的な学力の向上につなげたいとして、分析を専門に扱う部署を置くことになりました。

ことしで2回目になる全国学力テストは、先月、都道府県別の結果が公表され、去年に続いて児童や生徒の応用力不足が浮き彫りになったほか、小学校ではいずれの教科でも秋田県が2年連続で全国トップになるなど順位が固定化している傾向も見られました。こうした結果について、教育関係者からは「前回の学力テストの結果を見ても、応用力不足の傾向が見られるのに、現場での指導に生かせていない」という指摘が出ていることから、文部科学省は、テスト結果の分析をより詳しく行う必要があるとして、省内に分析を専門に扱う部署を置くことになりました。ここでは、前回に比べて正答率が大幅に上がった学校の指導方法や地域の生活習慣などを分析するほか、それが学力とどう関係があるのかを調べて、全国的な学力の向上につなげたい考えです。

 テストって、目的があるからテストなんですよね?問題を考えるときも、そのような目的を定めて作っているはず。かなり危ういと思った。

Thursday, April 24, 2008

「2年連続1位は難しいかも知れませんが、それなりの自信はあります」

 賛否あるが、2回目の全国学力テストが行われた。前回の学力テストで好成績を修めた秋田県教育委員会の委員へのインタビューが掲載されていた。これを読んで愕然とした。

全国学力テストに232万人、秋田「連続1位」に自信 : ニュース : 教育 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

「2年連続1位は難しいかも知れませんが、それなりの自信はあります」

 昨年10月に公表された前回のテスト結果で、小学6年の国語と算数がトップになるなど好成績をあげた秋田県。県教委の佐々木孝雄副主幹は胸を張った。

 なぜここで、「いやぁ、別に1位だとか2位だとかには、我々は興味ありません」などと気の利いたひとことが言えないのだろうか。これではまるで「1位にこそ価値がある」、「平均より上であることに価値がある」という序列精神丸出しの発言ではないか。

 学力テストは、入試などの選抜試験ではない。なので、偏差値で考えると低い偏差値でも一向に構わない。偏差値が低いということは、正規分布の中央にかたまりが密集している状態である。学力テストはこれでも一向に構わない。

 せっかく、前回の学力テストで「たまたま」1位を獲得し、そのために、わざわざ取材させてくださいと秋田県に人が集まる。前回の学力テストの後、序列化を懸念する声があった。それを払拭できるのは、前回、よい成績を修めて注目を浴びている秋田県である。

 ここで、大阪府や沖縄県が「いや、順位は関係ありません」などといっても説得力がない。よい成績を修めた秋田県だからこそ、アピールできる絶好の機会だったのだ。やはり、「たまたま」1位だったのだろうかと勘ぐりたくなる。

Wednesday, November 28, 2007

文高理低

 理科離れと言われるようになってから何年経っただろう。

asahi.com: 小中学生理科、考える力身につかず 国立教育研究所調査 - サイエンス
理科実験身につかず 文科省調査 : ニュース : 教育 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 asahi.comの方には、電球とインゲン豆の問題が、YOMIURI ONLINEの方には食塩水と同じくインゲン豆の問題が掲載されている。

 電球に関する問いの答えは、「それでいいの?」と思わないでもない。というか、そんなの習ったかなぁと、思っている。やったのだろう。すっかり、忘れている。これはどういう文脈の中で教わっているのだろうか?興味ある。なんせ、忘れてしまっているので……

 食塩水の問題も、正常な反応だと思うのだが。質量保存の法則なんて立派な名前があるくらいだ。元来、「食塩がなくなったのだから軽くなる」と考えるのが一般的だったのだろう。だから、仰々しく名前をつけた。軽くなるという認識がスタート地点である。この認識がないと意味がないように思える。

 対象が小中学生なのだが、30代、40代の人に同じ問題を出して比較してほしい。よっぽどひどい結果が出るんじゃないだろうか。

Friday, October 26, 2007

学校や教育委員会は「平均より上、下」でなぜ一喜一憂するのか?

 今春に行われた学力テストの結果が公表された。各メディアは「知識はあるが、応用力がない」と報じており、「学力に問題がある」と結んでいる。「はて、学力ってどんな『ちから』だっけ?」と、また悩んでしまう。確か、「学力」が問題として表に現われたときは、「分数のできない大学生」や「円周率は3です」といった知識不足であったと思う。これらを「学力」問題とするならば、「知識はあるが、応用力がない」は「学力」問題の改善であり、喜ばしい結果でないか。

 さて、今日はそんなことではなく、各教委、学校の反応が気になったので書きたい。

全国テスト…学力差、笑顔と落胆 : ニュース : 教育 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 記事にこうある。
 全国学力テストで、公立学校のデータを集計した都道府県別の平均正答率が公表された。好成績を喜んだり、予想外の苦戦に落胆を隠さなかったりと、各自治体の表情は様々。

 ここでいう「平均正答率」というのは、満点に近ければ近いほど「よい」とされるものだろう。個人としてはここで「ん?」であるがそれはいい。ということで、好成績で喜んでいる自治体は満点に近い、100%に近い正答率だったはずであり、落胆している自治体は100%から離れているはずである。
 一方、平均正答率が全国平均を下回った自治体の表情は厳しかった。

 ここで「おや?」である。自治体の「平均正答率」が全国平均を下回った自治体の表情が厳しいとはなぜ?全国平均に何の価値があるのだろう?この場合なら、都道府県別で1番の「平均正答率」を基準にし、厳しいなというのであれば、まぁ、分からないでもない。しかし、全国平均と比べて落胆している意味が全く理解できない。私がとっている新聞の地方欄でも「全国平均を上回る」という見出しがあった。何を勘違いしているのやら。

【主張】全国学力テスト 競争封ぜず学力の向上を - MSN産経ニュース

 このような「主張」もあるのだが、メディアの報じ方や学校・教育委員会の喜哀を見ていると「序列」したいのだなと思わざるを得ない。この際、メディアはどうでもいい。現場、学校や教育委員会が勘違いしなければいい。

 「平均正答率」が上で記した基準で用いられているとすれば、満点が合格ラインなのだろう。ということは、どの自治体も平均では合格ラインに達していないことになる。「本当かよ?」と思うかもしれない。もちろん「本当かよ?」である。だから、平均正答率が判断基準に使われていることが「なぞ」なのだ。

 というか、平均は粒をそろえることに価値があるので、平均に近いことに一番価値がある。だから、平均点60点だとすると、30点も90点も平均を乱す厄介者のはずである。「平均正答率」を物差しに使いたいのなら、前もって基準となるべき点数を提示するべきである。そして、これでよい結果を得るためには、下位の強化が一番手っ取り早い。フィンランドはこれで世界から注目される点数を獲得することができた。

 今回、よい結果を得られた自治体はよい結果の得られていない自治体へ文句を言ってもいいはずだ。なぜなら、平均を下げている要因である。お節介をしてもよい。そして、よい結果を得られていない自治体は、プライドがあるならば、よい結果を得た自治体の技を盗むくらい結果に拘ってもよいのではないか。それが平均より下で落胆している自治体がとるべきプライドある行動でないか。

 今回の学力テストは何を「はかる」のが目的なのか?各設問には必ず「はかり」たい項目がある。それを現場は知っているのだろうか?別に知らなくても問題はないが、余計な時間がかかる。今回の受験者は小6、中3である。テスト結果の活用もままならない。

Friday, September 21, 2007

足立区の学テ不正行為問題

 足立区の成績による予算配分制度ができたときに、かならずこの類の問題ができると話していた。案の定、そうなった。

東京新聞:成績による予算配分廃止へ 学テ不正行為受け東京都足立区:社会(TOKYO Web)

 この校長はなぜ不正をしたのだろう?
  1. 是が非でも予算が欲しかった
  2. 是が非でも校長職としての成果が欲しかった
  3. 是が非でも教育への競争原理導入に反対だった

 3であってほしい……