品川「4・3・2制」始動、区立の全校小中一貫に
何気に注目している「4-3-2制」。今後の動向に注目です。
品川「4・3・2制」始動、区立の全校小中一貫に : ニュース : 教育 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
品川「4・3・2制」始動、区立の全校小中一貫に : ニュース : 教育 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
東京都品川区で今年度から、区立の全小中学校で小中一貫教育が始まり、6日、各校で入学式や始業式が行われた。
■「中1ギャップ」解消狙い
自治体内のすべての学校で、これだけ大規模に小中一貫教育に乗り出すのは全国で初めて。中学1年生が小学校時代との様々な“格差”に戸惑う「中1ギャップ」を解消するため、戦後の義務教育を支えてきた「6・3」制を「4・3・2」へと衣替えする大胆な試みだ。
同区の小中一貫教育は、構造改革特区制度を活用するもので、区内40小学校、18中学校で一斉に始まる。
中学入学後、授業についていけない子供が増え、不登校や問題行動も急増するというのが中1ギャップ。文部科学省によると、2004年度の不登校の子供の数は、小6の7652人に対し、中1では2万2974人に上っていた。
そこで、品川区では、義務教育9年間のカリキュラムを「4・3・2」の3期間に分け、〈1〉基礎基本の定着を図る4年間〈2〉個性や能力を育(はぐく)む3年間〈3〉自分で課題を見つける力をつける2年間、と位置づける。
そのうえで、これまで中学入学時に難度が上がっていた授業に溶け込みやすいよう、5年~9年(中3)では、算数・数学や国語などについて、習熟度別のクラス編制などによって授業を行う。また、1年(小1)から英語を始め、道徳と総合的な学習の時間などを合わせた「市民科」も設ける。
小中一貫校として6日に開校した区立日野学園(品川区東五反田)の開校式には、1~9年までの557人と保護者らが出席。高橋久二区長が「小中一貫の象徴として開校を宣言します」と述べた後、小坂憲次・文部科学相も「小中連携を先駆ける大きな役割を持っている」などとあいさつした。
同校では、1~9年生が同じ校舎で学ぶが、他の学校ではこれまで通り1~6年が小学校、7~9年が中学の校舎を使う。来年度以降、5組の小中学校が校舎を統合し、開校する予定。
長女が日野学園に入学した母親(34)は「最新設備が整っており、教育課程も期待できそう。ただ新しい取り組みなので、不安もあります」。別の母親(40)は「区を挙げて取り組んでいるので期待している」と話した。
同省によると、構造改革特区で小中一貫教育を実践中や予定中の自治体は全国に17ある。しかし、同区のように、すべての教科でカリキュラムを見直し、自治体内の全校で実施するケースはないという。
(2006年4月6日 読売新聞)
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