Friday, January 27, 2006

惻隠の情 against livedoor scandal

 1/25付けの読売新聞朝刊に「ライブドア事件を語る」というコラムがあった。有識者のインタビューが載るもので、今回は「国家の品格」の著者で、お茶の水女子大教授の藤原正彦氏であった。

 読売新聞のWebサイトにはまだ記事がアップされていないので残念だが、是非とも多くの人に、とりわけ経済界のお偉いさんに読んでもらいたい。下で働くモノの気持ちが込められた内容であった。実際、記事に書かれているような危機感を持っている人は多いと思う。それは、特に若者に多いのではないかとも思う。

 今日の衆議院予算委員会質疑で民主党の原口一博氏が、この「国家の品格」を引用していた。とても異様な感じがしたのは、私だけでないはず。

マインドマップ - MindMap

 最近、Webを見ていると時折、組織図のような画像に出くわす回数が多くなりなんだろうと思い調べてみた。マインドマップというらしい。

 簡単にいうと「ノート、メモ書きの技術」。脳の記憶のメカニズムに近い形で表現することで、記憶に留めやすくなるという代物。まんざら、新しいモノでないのに、なぜ、いま、こんなにも熱いのか。

 ひとつは「フォトリーディング(PhotoReading)」が関係しているようだ。本を読み、その内容をどれだけの間、頭に留めておくことができるか。それは、時間と共に確実に減っていきます。記憶に留める作業と、思い起こす作業をパラレルで行うことにより、記憶のつながりを強めるものとしてマインドマップが用いられているようです。

 もうひとつは、ドラゴン桜のイメージツリー。名前は違えど、中身はマインドマップのそれです。

 情報過多の時代で、インプットされる・しなければならない情報はほぼ無限です。それを、整理し関連付け・構造的に脳に留める術として、マインドマップは有益な術の一つとして騒がれている。例えば、「教育問題」といわれ何を連想するでしょう?「学力低下」、「英語教育」、「理科離れ」などなど、派生的にキーワードが出てくると思います。これが、マインドマップです。そして、「学力低下」ならさらに、「ゆとり教育」、「塾」、「基礎学力」などが派生的に連想されるでしょう。階層は増えても問題ありません。これを放射的に視覚化したものがマインドマップです。

 先にフォトリーディングでマインドマップが有用な術であると書きましたが、本を読む人なら直感的に理解できると思います。大抵の人は、「もくじ」を一番最初に読み、何が書かれているかの全体像を頭に焼き付けると思います。そして、本を読み始めます。つまり、本を読む前にマインドマップを頭に作っているのです。そうすることで、読むスピードも理解力も変わります。読むスピードは格段にはやくなります。そして、読み終わったあと、その本に書かれていて強く興味を持った箇所を強調してマインドマップに書くことにより、後でマインドマップを見たときにそのときの興奮や驚きを再体験できる。齋藤孝先生の「3色ボールペン活用法」は、方法は違えど効果は同じなので、まさに彼なりのマインドマップだと思います。

 マインドマップは、記憶に留めたり、メモを残したりするのにとても優れたものだと思います。しかし、学校(義務教育)では教わらない。ノートはキレイにとらないといけないし、板書は箇条書き。これに慣れるとマインドマップはかなり戸惑います。

 私の経験で、大学1年の講義で、板書が汚い教授がいました。先に述べたように箇条書きで書いてくれない、ノートがとれないと喚いていた記憶があります。しかし、話を聞くと理解できる。ノートのとり方を変えた記憶があります。その結果、非常によく理解できた経験があります。それまでの私は、ノートをきれいにとることが第一命題のような気もしていました。一つの弊害かもしれません。

 義務教育のうちからこのような考え方やノート・メモのとりかたを教えた方がよいと思います。記憶に残るだけでなく、UMLと似た表現なのでオブジェクト指向の理解にも使えるんじゃないかと思います。

Wednesday, January 25, 2006

livedoorショックの原因はモラルハザードか?

 本日も報道を賑せているlivedoorショック。ホリエモンの逮捕で一気に動き出した。そこで、色々なアナリストやパネリスト、有識者が口にする言葉で耳についたのが「道徳的・倫理的」という言葉。これらの根底にあるのはモラルハザードが全てという人も多い。

 よく言われていた「グレーゾーン」とはこれである。法律はモラルを排除すると、今回のlivedoor騒動ではほとんどが白である。しかし、ある有識者が言っていたが、「一つひとつは白でも、全体を見たときにグレーもしくは限りなく黒」というのが今回の騒動の発端だといっていた。ホリエモンの発言は間違っていないのだが、「だから?」と思うことが度々あった。これは、まさに上で述べたように「一つひとつは白でも、全体を見たときにはグレーもしくは限りなく黒」といった気持ち悪さをホリエモンの発言から感じていたからだろう。

経済知識、若いうちから 小中高で実践授業広がる

 経済知識を若いうちからと実践授業が広がっているらしい。ホリエモン逮捕以前は、メディアでは「ヒルズ族」「勝ち組・負け組み」「下流社会」など安直に「お金持ちと貧乏」をイメージする言葉が溢れている。そのイメージを必ず持っている子どもたちに「お金儲けではない」などと言ってもおそらく通用しないのではないだろうか?昔からだがメディアは、もっとましな報道ができなだろうか。事実を伝えることは当然で、多様的な見方を邪魔しない解説であったり、コメントであったり、画一的な知識を植えつけさそうと必死のような気もしてならない。まぁ、メディア批判は置いといて

 この事件をきっかけに経済知識もそうだが、モラルに関することも力が注がれるはずである。道徳教育が見直されるんじゃないでしょうか、近いうちに。

 日本人のアイデンティティーはモラルに依存しているといっても過言ではないと思っている。昔の日本人を真似て、欧州をはじめ海外で道徳教育に力を入れている。つまり、宗教に依存しない日本人の道徳観はユニークなものなのだ。最近、薄れつつあるモラル感を養うことは、生きる力に含まれるんじゃなかろうか。

Sunday, January 22, 2006

ついついしてしまうこと

 昨日とは打って変わってよい天気。残り雪が凍って大変、大変…

 新聞に昨日のセンターの問題と解答が。いつもながら、ついつい目をやってみては解いてしまう。もちろん、緊張感やら条件は受験生のソレとは全く違うが「まだまだ捨てたモンじゃないなぁ」などと自己満足に浸ってしまう。まぁ、英語だけなんだが。

 明日は理系科目が掲載される。楽しみ。

Saturday, January 21, 2006

リスニングと雪 センター

 関東、特に首都圏では雪で交通機関も混乱。休日ダイヤで少ない電車がより一層少なくなりました。

 雪でのトラブルはニュース等では聞かれませんでした。いつも、必ず遅刻や乗り過ごしなどで「特例処置」などが報道されるのですが、それもありませんでした。雪を警戒してかな。

 しかし、リスニングではやり直しを実施する会場が既に決まったようです。聞かれる声は不満が多かったように思います。まぁ、報道がそれをピックアップしているから仕方ないですかね。しかし、やり直しが多いように思います。改善が必要でしょう。

 とりあえず、前半戦が終わったにすぎないです。でも、心は緩むでしょうね。今日は文系科目でしたから。私は、暗記モノが終わるとホッとした、もしくは、もう終わったかのような気の軽さを覚えています。

 風邪などひかぬよう。

Friday, January 20, 2006

ECO-LOG by SUGIZO

 WHAT's IN?に「ECO-LOG」というコラムでSUGIZOさんのインタビューが載っていた。

 最近、対談関係での露出が多いSUGIZOさん。昔と比べると本当に同一人物かと思うくらいに変わったなぁといった印象を受けた。まさか、SUGIZOさんから「エコ」という言葉が聞かれるとは思わなかったし、彼がタバコを止めるなんて思いもしなかった。

 なんてことはどうでもよくて、なぜここで取り上げたかといいますと、「人として大きくなる」ヒントがSUGIZOさんにはあるのではないかと感じたからです。

 具体的に、論理的にまとめあげることができないですが、そう感じます。昔のSUGIZOさんを知らずにこのコラムを読むことはお勧めしません。昔のSUGIZOさんを知っている人がこのコラムを読むと、私と同じような、もしくは、似たような感想を持つのではないかと期待します。

Thursday, January 19, 2006

中高一貫校 個性競うに思うこと

 前回の投稿から時間が経ちましたが、前回の記事で懸念することを述べたいとおもいます。

 まず、「個性を競う」ということの難しさ。「個性」という言葉がひろく使われるようになったが、一体「個性」ってのはなんなんだろうか?誰か具体的に説明できる人がいたら説明してもらいたい。最近よく聞く「Only One」なのでしょうか?塾で対策を練るともあるったが、そもそも対策が練れるものなのか?対策を練ってもよいものなのか?疑問である。

 私は「個性を競う」ってのはレースだと思っている。学力ではない。しかし、このレースを勝ち抜くためには確実な基礎学力が必要だと考えている。つまり、ここで言われている個性というものは、与えられた問題の本質を読みとる力と反応を見抜く力、つまり、経験が求められている。小6の受験生にこれを求めることが正しいことなのか、誰か研究してくれないだろうか。そして、このレースに勝つためには絶対的な目標が必要なのだが、それがあいまいに思えてならない。

 そして、塾の問題。画一的な個性が誕生しそうで怖い。まぁ、既に個性ではないのだから本末転倒か。「出る杭は打たれる」などということわざがあるが、相変わらず、コレは根強くあるのではないだろうか?結局、先生や講師のストライクゾーンに入っていない「個性」は潰されてしまうのではないだろうか?求められる「個性」を押し付けてしまうのではないだろうか?

 「個性」とは、どんな色で塗られてもヒョッコリ顔を出してしまうようなものだと考えている私はもう古いのだろうか。

Saturday, January 14, 2006

挑む入試最前線(7) 一貫校 選抜も個性競う : 教育ルネサンス : 教育 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

挑む入試最前線(7) 一貫校 選抜も個性競う : 教育ルネサンス : 教育 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 東京で増える公立中高一貫校。その選抜方法から個性が見える。

 解答用紙には、日本地図が描かれていた。

 「あなたが江戸時代の将軍だとしたら、(五街道に続く)6本目の街道をどこに作りますか。地図に書き込み、その理由を50字以内で答えなさい」

 昨年11月、都内に本部のある進学塾「栄光ゼミナール」が行った、都立中高一貫校向け模擬試験の問題の一つだ。「記述式で、論理的思考力を重視した」と山中亨・進学指導部課長。模試は、塾生や保護者の強い要望で実現した。

 今春、東京都内には公立の中高一貫校が一挙に4校も誕生する。旧制中学からの伝統校である、都立両国高校付属中と小石川中等教育学校、都立大付属高を前身とする桜修館中等教育学校、都立高を千代田区に移管して区立で作る九段中等教育学校。先行する他県と違い、それぞれ独自の「適性検査」を課すだけに、個性を競わざるを得ない。

 栄光では、一足先に昨春開校した都立第1号、白鴎高校付属中学校の問題や、今春開校する学校側が出した見本の問題を分析した。

 模試には約1200人が参加。学校の採点基準も明確でないため、受験料は無料にした。「私立中受験のノウハウは役に立たない」と塾側の手探りも続く。



 東京都が中高一貫校を設ける理念は明確だ。「自分で考え、判断し、集団の中で積極的に働く、リーダーを育てたい。だからこそ、自分で課題を見つけだす能力を見たい」(都教委学務部の坂本和良副参事)

 都の姿勢は、昨秋に出された見本問題からも読み取れる。例えば、小石川は、豪州シドニーの月ごとの気温・降水量のグラフと、1日の気温の変化という二つのグラフを関連づけて、夏休みに旅行に行く時の服装について考えさせた。

 「小石川は理数系、両国は資料分析を重視しているようだ。桜修館の特徴は作文を課すこと」と、見本問題を分析するのは、各校向けのそっくりテストを実施する大原予備校の宮沢協塾長だ。先月の2回目のテストも知恵を絞った。

 小石川向けには、科学館見学の親子の会話を参考に、太陽と惑星の距離や、地球が自転していると分かる理由を推測し、自分の考えを書かせた。両国向けには、食料自給率の推移や肉用牛飼育農家の規模の資料を示し、牛肉の小売価格の高い理由や、食料自給率が減っていくとどんな問題が生じるかを論じさせた。見本問題通り、300字以上400字以内の作文を書かせたのは桜修館向けだ。

 区立の九段向けには、自分の意見だけでなく、随筆の作者の考えをまとめさせる標準的な問題も出した。

 「自分の考えを書くと言っても、小学生が、それほど素晴らしい解答を書けるわけではない。自分の体験に引きつけ、考えを相手にきちんと伝えられるかどうかが勝負」(宮沢塾長)

 日々の生活で、はぐくまれている子供の総合的な学力が問われることになる。(大木隆士)

 中高一貫校 6年間一体で教育する中等教育学校、中高が同じ設置者で、中学から入ると高校進学時に入試のない併設型、中高が教育課程編成などで調整する連携型がある。中学入学時に選抜があるのは中等教育学校と併設型。学力試験を課さないことになっているが、総合的な学力を見る適性検査を実施する学校が多い。この2タイプの公立学校は全国で46校あり、今春9校増える。
 この記事を読んで、少し疑問を感じた。詳しくは後日…

出産無料化を検討、少子対策で政府 : とれたて!ミックスニュース : ニュース : 大手小町 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 少子化対策に加速度を増す政策だと思います。実際にお金も大切だろうが、やはり、一番気がかりなのは、「社会復帰しやすい環境作り」だろう。

出産無料化を検討、少子対策で政府 : とれたて!ミックスニュース : ニュース : 大手小町 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
若年夫婦の負担軽減

 政府は12日、少子化対策の一環として、入院を含めた出産費用全額を国が負担する「出産無料化」制度導入の検討に着手した。

 若年夫婦などの経済負担を軽減することで、少子化に歯止めをかけるのが狙いだ。6月に閣議決定する「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」(骨太の方針)に盛り込むことを目指す。

 政府の少子化対策は、〈1〉働く女性が出産後も社会復帰しやすい環境作り〈2〉出産や育児などの経済的負担の軽減――の2点が大きな柱となっている。出産無料化は、経済的負担軽減の目玉というべきもので、若年夫婦などが出産しやすい環境を整えるのが目的だ。

 現在、出産への支援は、母親か配偶者が加入する健康保険組合など公的医療保険から、「出産育児一時金」として30万円が支給されている。政府は昨年12月、一時金を今年10月から5万円増額して35万円とする方針を決め、通常国会に医療制度改革関連法案として健康保険法などの改正案を提出する。

 出産費用については、厚生労働省の2002年の調査では、旧国立病院に入院して出産した場合、平均31万7000円かかるとされている。しかし、03年に民間の情報調査会社「リクルート」が行った調査によれば、出産にかかる費用は、入院・分娩(ぶんべん)費約39万円、出産準備品購入費が約15万円、その他約13万円など、総額約67万円にのぼっている。さらに、紙おむつやミルク代など月1万円以上の出費が必要だとしている。

 一時金に比べ、実際にかかる費用が大きいことから、政府は必要な費用を全額国が負担する出産無料化を検討することにした。

 ただ、政府内には、一挙に国が全額負担をするのは財政負担が大き過ぎるとの指摘もある。このため、当面は健保組合などが支払う一時金とは別に、数十万円を上限に費用の一部を国が直接支援する制度も検討する。このほか、現在は一時金の総額約3600億円を負担している健康保険組合などに国の支援を上乗せして一時金を増額する案なども出ている。

 出産無料化は、今後、関係閣僚による「少子化社会対策推進会議」や、関係閣僚と与党幹部で新たに設置する政府・与党の連絡会議で協議される。政府は、猪口少子化相をトップとする関係各省の審議官や参事官などによる「少子化対策室(仮称)」も月内に設置し、実務者レベルでの検討を始める方針だ。
 教員(公務員全般かどうかは調べていません)は産休を1年or3年か選択できるという話を、教員をしている友達に聞いたことがあります。しかし、「3年休むと復帰に不安がある」と言っていました。彼女は1年の産休を選びました。

 一般企業は1年でしょうか?それ以上、産休を積み重ねられるかどうかは知りませんが、そのような人に出くわしたことはありません。

 とりわけ若年夫婦というのは、入社何年目をターゲットにしているのでしょうか?3年でしょうか、それとも5年かしら?とにかく、この時期というのは大体、結婚を決める年頃のようにも思えます。そして、仕事に関しては、責任ある仕事を任せてもらえるようになる経験年数でもあります。この時期に、1年などと長い期間離脱することを考えると結構迷いますよね。この頃の1年は、社会人としての「成長期」であるからです。

 1年抜けても「成長期」である保障はありません。なまってしまった体を離脱以前に戻すための「リハビリ」が必要となるでしょう。それは、1ヶ月かもしれないし、気の遠くなる時間かもしれない。この、不安はやはり経験がないために消せない。

 私自身、具体的にどのような社会が「復帰しやすい環境」なのか案があるわけではないが、一つだけ言えることは「子育て」と「働く」を両立させること、矛盾しているようだが確実にリンクしている。日本もだんだんと北欧的な考えで、ガンガン変えていかないといけないかもしれない。

Sunday, January 01, 2006

幼稚園から義務教育、延長幅1~2年…政府・与党方針 : ニュース : 教育 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 あけおめ、ことよろです。

 新聞の一面にでっかくこの記事が載っていました。正月のニュースではないような気がしましたが、家族が揃うこの日だからこその記事でもあるなって思いました。結構衝撃的な見出しです。背景には学力格差の解消が一番の理由らしいです。その他、少子化対策のためということもあるようです。

幼稚園から義務教育、延長幅1~2年…政府・与党方針 : ニュース : 教育 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
 政府・与党は、小中学校の9年間と定められている義務教育に幼稚園などの幼児教育を加え、期間を10~11年間程度に延長する方針を固めた。

 幼稚園―小学校の区分による環境の変化が学力のばらつきを招いているため、幼稚園を義務教育に含め、一貫した学習体系を構築するのが狙いだ。

 幼児教育を無償にすることで、少子化対策を強化する面もある。1月に召集される通常国会に提出する予定の教育基本法改正案で義務教育の9年間規定を削除し、2009年度以降の義務教育延長の実現を目指す。

 義務教育をめぐっては、近年、小学校低学年で、集団生活になじめない児童が騒いで授業が混乱する「小1問題」が起きている。幼稚園―小学校―中学校と進学するにつれ、指導の内容、難易度などが大きく変わり、成績格差が拡大する問題も指摘されている。

 このため、政府・与党は幼稚園などの幼児教育を含めた義務教育制度の見直し論議に入っている。

 自民党は、05年9月の衆院選の政権公約(マニフェスト)に、「幼児教育の無償化」を盛り込んだ。1月にも、政調会の下に「幼児教育小委員会」を設置し、無償化の具体策として、義務教育延長を議論する。そのうえで、延長に向けた第1段階として、教育基本法4条で定められている義務教育の9年間という期間を削除する考えだ。

 与党教育基本法検討会の議論の中で、公明党もこうした考え方を大筋で了承している。

 自民党文教制度調査会幹部は、昨今の児童・生徒の学力低下を背景に、「諸外国も義務教育期間を延ばす方向だ。日本も真剣に検討すべき時期にある」と主張している。諸外国では、例えば、英国は5歳から11年間を義務教育とし、2000年から5歳未満を対象に無償の保育学校を拡充。フランスも1989年から公立幼稚園を無償にしている。

 政府・与党は、今後、幼児教育をどういう形で義務教育に取り込むのか、調整を図ることにしている。

 中央教育審議会(文部科学相の諮問機関、鳥居泰彦会長)では、05年1月にまとめた幼児教育に関する答申で、「幼小一貫教育の検討」を掲げた。政府・与党内には、このほか、〈1〉幼稚園の1~2年保育を義務教育とする〈2〉義務教育の枠内で、「幼小一貫校」を創設し、普通の幼稚園か一貫校かを選べるようにする――などの案が浮上している。
 記事を読んでみると学力格差の均等化というよりは人間性の確立の問題がメインのように受取れます。「小1問題」を引き合いに出しているからかもしれませんが。社会性の取得が急務で、そのために幼稚園を義務化しませんか?ってなかんじに受取れてしまいます。これは家庭教育が満足にいかないだろうからってのが裏で読みとれます。教育は国に任せてくださいと聞こえはいいですが、家庭教育をやりやすくするほうが急務なのではないだろうか?

 ましてや、義務教育の改革だけで全ては終わらず、高校や大学との連携をもっと密にしなければ、どこを直しても必ず綻びがでるでしょう。そのたびに、改革を振りかざすのならば子どもでもできる。