Friday, January 27, 2006

マインドマップ - MindMap

 最近、Webを見ていると時折、組織図のような画像に出くわす回数が多くなりなんだろうと思い調べてみた。マインドマップというらしい。

 簡単にいうと「ノート、メモ書きの技術」。脳の記憶のメカニズムに近い形で表現することで、記憶に留めやすくなるという代物。まんざら、新しいモノでないのに、なぜ、いま、こんなにも熱いのか。

 ひとつは「フォトリーディング(PhotoReading)」が関係しているようだ。本を読み、その内容をどれだけの間、頭に留めておくことができるか。それは、時間と共に確実に減っていきます。記憶に留める作業と、思い起こす作業をパラレルで行うことにより、記憶のつながりを強めるものとしてマインドマップが用いられているようです。

 もうひとつは、ドラゴン桜のイメージツリー。名前は違えど、中身はマインドマップのそれです。

 情報過多の時代で、インプットされる・しなければならない情報はほぼ無限です。それを、整理し関連付け・構造的に脳に留める術として、マインドマップは有益な術の一つとして騒がれている。例えば、「教育問題」といわれ何を連想するでしょう?「学力低下」、「英語教育」、「理科離れ」などなど、派生的にキーワードが出てくると思います。これが、マインドマップです。そして、「学力低下」ならさらに、「ゆとり教育」、「塾」、「基礎学力」などが派生的に連想されるでしょう。階層は増えても問題ありません。これを放射的に視覚化したものがマインドマップです。

 先にフォトリーディングでマインドマップが有用な術であると書きましたが、本を読む人なら直感的に理解できると思います。大抵の人は、「もくじ」を一番最初に読み、何が書かれているかの全体像を頭に焼き付けると思います。そして、本を読み始めます。つまり、本を読む前にマインドマップを頭に作っているのです。そうすることで、読むスピードも理解力も変わります。読むスピードは格段にはやくなります。そして、読み終わったあと、その本に書かれていて強く興味を持った箇所を強調してマインドマップに書くことにより、後でマインドマップを見たときにそのときの興奮や驚きを再体験できる。齋藤孝先生の「3色ボールペン活用法」は、方法は違えど効果は同じなので、まさに彼なりのマインドマップだと思います。

 マインドマップは、記憶に留めたり、メモを残したりするのにとても優れたものだと思います。しかし、学校(義務教育)では教わらない。ノートはキレイにとらないといけないし、板書は箇条書き。これに慣れるとマインドマップはかなり戸惑います。

 私の経験で、大学1年の講義で、板書が汚い教授がいました。先に述べたように箇条書きで書いてくれない、ノートがとれないと喚いていた記憶があります。しかし、話を聞くと理解できる。ノートのとり方を変えた記憶があります。その結果、非常によく理解できた経験があります。それまでの私は、ノートをきれいにとることが第一命題のような気もしていました。一つの弊害かもしれません。

 義務教育のうちからこのような考え方やノート・メモのとりかたを教えた方がよいと思います。記憶に残るだけでなく、UMLと似た表現なのでオブジェクト指向の理解にも使えるんじゃないかと思います。

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