Wednesday, September 26, 2007

テストとはなにか?

 この記事を読み、「これはすごい」と思うか、「当然じゃん」と思うか。

テストを生かす(1) 学力に応じ出題「新タイプ」模索 : 教育ルネサンス : 教育 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 当該記事を書いた記者は「これはすごい」と思ったようだ。当たり前なら記事にならないだろう。テスト本来の活用法が「これはすごい」記事になる。

 この記事でひとつ、ひどく気になった箇所がある。

繰り返せば同じ問題が何度も出てきて、テストの意味が薄れることになるが、……


 これはおそらく記者の質問だと思われる。同じ問題でも、正誤が激しいのであれば、きちんと理解していないことが一目で分かると思うのだが、違うのだろうか?この質問の意味が、私にはよく分からない。

 この記事には指摘がないが、テスト結果は「教員の『おしえる力』も点数化する」ということを忘れてはならない。この点の議論が、表に出ていないことの方が驚きだ。

 教員の指導力不足が声高になっている。指導力が不足していると判断された教員には、再教育が実施されている。どのような再教育プログラムが実施されているか、各教育委員会にまかされているのだろう。私は詳しくない。もし、本気で指導力不足解消を目論むのであれば、この類のテストを教育委員会で作成し、各教員の得手・不得手を明確にする材料を提供するのも教育委員会の仕事なのではないだろうか。

 なぜ教育委員会の仕事にしたのかというと、項目反応理論を使ったテストの作成を一教員に任せるのは、負担が大きすぎるのではないかと思うからだ。もし、一教員でも可能であるならば、教員の職業倫理の問題だけである。

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