Thursday, October 13, 2005

連帯責任で丸刈り

毎日新聞の記事より。以下、引用
校則違反:テニス部員が連帯責任で丸刈り 福岡の中学

 福岡県宮田町の町立宮田中(山本俊一校長、生徒280人)で、男子テニス部員が校則違反した連帯責任を取り、1、2年の部員7人全員が頭髪を丸刈りにしたことが分かった。連帯責任を指導しバリカンで7人の頭を刈った顧問の男性教諭(27)は保護者の抗議を受け「行き過ぎた指導だった」と謝罪した。

 山本校長によると、9月26日、部員の1人が校則で持ち込みを禁止されている携帯電話を学校に持参し、担任から注意された。部員は顧問に「校則違反の責任を取って丸刈りにする」と申し出た。日ごろ部員に連帯責任を説いている顧問が「みんなでどうするか」と聞き、7人は話し合って丸刈りにすることを決めた。顧問が念押しすると、2人が嫌がったが、再び7人で話し合って丸刈りを決めた。27日の放課後に学校内で顧問が7人を集め、バリカンでそれぞれ希望の厚さに調節して丸刈りにした。

 その際、女性講師(24)が髪を刈られる部員たちをデジタルカメラで撮影した。女性講師は学校行事などの写真担当をしていて、事情を知らずに撮影したという。

 28日朝、保護者の1人が顧問に「連帯責任で丸刈りは行きすぎだ」と抗議した。報告を受けた山本校長が行きすぎた指導を注意し、講師にも軽率な行為を注意した。同日夜に顧問は一人で保護者宅を回り謝罪した。

 山本校長は「校則違反は1人に指導すれば済むこと。連帯責任を問わないように徹底する」と話した。
 福岡の中学での話らしい。いくつか理解し難いことがある。まず、携帯電話持ち込み禁止という校則。最近では小学校や中学校では子どもに発信機を取り付けて安全管理を行うことろもある。携帯電話はその前の手段として効果があると思うのだが、おそらく、「生徒が授業中などに使用し進捗の妨げになる」との理由で持ち込み事体を禁止しているのだろう。そろそろ、規制ばかりでなく、どれだけ許すかといった考え方を持ち込まないと時代遅れになってしまうと危惧している。どこかの小学校でDocomoの社員が携帯電話の使い方なる講習を学校で行っていたと思う。もはや、「携帯を使うな」は無理な話になってきている。どこかで、変な「バクハツ」が起きる前に前者の考えを導入したほうがよいのではないだろうか。

 そして、連帯責任。この顧問の男性教諭は日頃から連帯責任をしいているらしい。仲間内で規律を作れということだと思う。今回は対象の部員が自ら丸刈りを申し出たらしい。それに対して「みんなでどうするか?」と聞いたようだ。連帯責任を説いているのならば、なぜ「みんなでどうするか?」と生徒に問うのだろう?自発的に言葉が出てくるのを待つ時間を作らせることも必要だったのではないか?丸刈りは翌日実行されている。生徒だけで話をする時間を持つことができたと思う。そして、連帯責任を問うなら監督する立場にある男性教諭も何らかの罰則を受けなければならないと思う。この場合だったら、一緒に丸刈りになるべきだ。それができないなら中途半端な連帯責任を問うべきでない。

 一番訳が分からないのは、髪を刈られる部員達をデジカメで撮っていた女性教諭。部活の行事か何かと勘違いしていたのだと思う、そうであると信じたい。しかし、男性教諭はなぜ何も言わなかったのだろう?その場にいなかったのだろうか?それとも許容範囲だと思ったのだろうか?感じからすると笑い声のあるなかで丸刈りの儀式が行われたのではないかと想像できなくもない。

No comments: