Thursday, November 17, 2005

教員免許更新制 中間報告

 「現職に検討必要」と大きな見出し。厳しいことをいうようだが、この教員免許更新制が必要になった根本原因は現職なのではないでしょうか?なので、現職に適用されなければ、問題は最低でも40年先送りですよね?って思っているのですが。しかも、新人の教育は現職が行われるでしょうから、堂々巡りのスパイラルなのではないでしょうか?

教員免許更新制 現職に「検討必要」 : ニュース : 教育 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
教員免許更新制 現職に「検討必要」

 文部科学相の諮問機関・中央教育審議会の部会は16日、今後の教員養成や免許制度に関する中間報告をまとめた。

 教員免許更新制を現職教員に適用するかどうかについて、「さらに検討が必要」と含みを持たせた点が特徴で、大学の教職課程に新たな必修科目「教職実践演習」(仮称)を設けることも盛り込んだ。部会は中間報告への国民の意見を募り、年明けにも答申をまとめる方針。

 ◆中教審中間報告、見送りの方針修正

 教員免許更新制は昨年10月、中山前文科相が中教審に導入を諮問した。中教審は当初、現職教員を対象にすることは「不利益変更になる」として、見送る方向で議論を進めてきた。しかし、最近は教師の資質が厳しく問われ、メンバーからも「保護者や国民の期待に応えるには、現職教員にも実効ある取り組みが不可欠」などの意見が出たため、中間報告では「現職教員を含む免許保有者への適用が可能かどうか、法制度上や実施上の課題などをさらに検討する必要がある」として、結論を先送りした。

 また、免許の有効期限は10年を基本とし、最初の更新を5年後とするか、10年後とするか、さらに検討することにした。
 「不利益変更になる」として当初は現職に対して配慮していたが、なぜ「不利益」になるのか全く理解できない。「不利益になる」と考えていることが、既に問題だと思っている。確かに、今までの流れから考えればかなり大きな変更となり精神的にも厳しい状況への変革だというのは理解できる。しかし、これが不利益かといわれれば疑問だ。

 教員としては喜ぶべき制度だと思ってもよいと思っている。「学校の常識は、世間の非常識」などと不名誉なことが一般的になっている。この更新制度を利用し、子ども達を社会人として教育する立場にある教員の常識を、世間と整合をとる機会としても非常に重要なのではないだろうか。そのためには、更新の年に「なにをするのか」というのが重要だ。一体、何をするのか今回の記事には書かれていなかったが興味がある。整体師的な役割をもったモノになってほしいと、個人的には思う。

 最近思うことは、免許のありかたより、学校と保護者との柔軟なネットワークの構築が必要なのではと思う。大抵の意見は学校や国の機関から出るものではなく、保護者だ。保護者の意見が学校へうまく反映できない、現場が保護者の声を汲み取れないのが、意見や不満の根本原因だと考える。柔軟なネットワークを作ることで、小さなコミュニティを作ることができるのではないだろうか。風通しのよさは、何事においてもうまくいく要因になる。基本的なことに対しての配慮が、公教育には足りない気がしてならない。

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