教育戦争
「「公立」vs「私立」~教育再生の最前線では~」 : 日経スペシャル ガイアの夜明け
昨今の教育改革に絡めたものではなく、現在の学校事情をまとめたもので目新しいことはない。しかし、品川区の中学校が結構な時間を割いて放送されていたのがよかった。アウトラインは以下。
- “黒船”ワタミの学校再建術
- スーパー公立を目指せ!
- 学校が選ばれる日
「教えることに専念することは、理想ではない」
これは深い。素直に聞くと「なにを!?」と思いたくなるが、教えることができて当たり前というニュアンスがある。その上で経営センスとコスト感覚を求めるもので、ハードルの高い要求だ。大村はまの2歩先を行っている。かなりゲンナリする言葉だが一理ある。あと教員を評価する「360度評価」というのが取上げられていたが、さらっと流れてしまった。評価者が校長、同僚教員、生徒、保護者と四面楚歌の状態の評価であるが、重み付けがどうなっているのか謎なのでなんとも言えない。
スーパー公立として取上げられていたのは九段中等教育学校だ。ここはすごい。なんせ、予算が他の公立校の10倍あるらしい。それゆえに、いろいろなことができている。習熟度別少数教育などはお金がないとまずできない。そして、授業時間の確保のために、土曜補講を早稲田アカデミーに委託している。これもお金がないとできない。このブログでさえも九段中学を検索して辿りついた人が多かった。謎が解けた。やっぱり、教育にはお金がかかる。
で、最後は品川区の東海中学校。品川はいち早く学校選択性を施行した。その弊害というか、影響という感じで放送されていた。しかし、このお陰で、教員はかなり自由に授業ができるようになったのだなぁと改めて感じた。正直なところ、その他、大部分の学校はこの東海中のような状態だろう。東海中でも学力向上ということで教師間のレビューを行い、授業の質を高める努力をしている。番組では2年目の先生が取上げられていたが、問題となることは、どこでも、誰でも一緒なんだなぁと実感した。公立ならではの悩みだとは思うのだが、先に述べたように、かなり自由度の高い授業を行うことができるので、うまく切り抜けていたように見受けられた。
校長が変われば学校は変わるという言葉がある。この番組を見ると、それは真なのだなぁと思う。九段の校長は「なりふりかまわず」という姿勢。一方、東海中の校長は理想と現実のジレンマに揺れながら。この差が一般教員に与える影響は大きい。
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