Sunday, October 19, 2008

三田紀房 『ドラゴン桜』

Amazon.co.jp: ドラゴン桜 (1) (モーニングKC (909)): 三田 紀房: 本 今更だが、読む機会ができたので読んでみた。

 21巻ではあるが、通して読むとさすがに疲れる。丸一日を費やすがおもしろく読めた。友達がドラマよりもコミックの方が何倍もおもしろいといっていたが、よくわかった。まぁ、私はドラマは断片的にしかみていないので、その範囲の感想である。しかも何年前になるのだろう。考えるのも面倒くさい。

 本書のやり方は効果的か否か。いちばんおもしろそうな話である。その類の本はすでにある。そういう本は意外とつまらない。本書をなぞるだけになり、おおよそ経験に則って効果がある、ないを判断するからだ。たとえば現役の東大生が。

 効果のあるなしは方法にはよらない。本書でくりだされるメソッドは新しいものでも、奇抜なものでもない。しかもこれらの勉強は非合理的などといって敬遠され、学校では煙たがられる存在のものであった。

 時代が違えば、価値が変わる。中高生にはむずかしいことだと思う。そして、教育に関しては1億総評論家である。世間の常識は動かしやすい。

 マンガである。少々の誇張は目をつぶろう。社会人が読めば、この少々の誇張が個々人に染みいると思う。自分に照らし合わせて想像しやすい。何巻か忘れたが、水野が「もう少しはやく勉強していたらなぁ…」といったニュアンスのことばを吐いた。桜木はそれを聞き立ち去る。という場面がある。

 これは大人が子どもへいうセリフでも上位にあるのではないか?私が学生時代、中学とか高校のときにも散々聞いた。なぜこうもみんながみんな同じことをいうのか私には理解できなかった。そう思っているなら今からでもやればいい。そう思っていた。

 それでは進歩がない。本書を読んで気がついた。「学校の勉強が大切だ」と気がついたからだと。この人たちは学生時代には間に合わなかった。でも気がついてしまったら言わずにはいられない。子どもの顔を見れば口にしたくなる。

 諸所のテクニックは参考になる。参考書ガイドも利用したい。Google さんに問い合わせれば、この類のサイトは山ほど見つかる。しかし、ドラゴン桜を読んだあとでそんなことをする人は少ないだろう。

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