Wednesday, March 29, 2006

1年経ても「力不足」教諭 研修延長(秋田)

 ふたつ考えられる。一年間、研修だけに時間を費やしたのにもかかわらず指導力不足と判断されたことは、教諭そのものに問題がある。もうひとつは、研修の内容、もしくは審査方法に問題がある。どちらが原因だろうか?

1年経ても「力不足」教諭 研修延長(秋田) : 学校運営 : 地域ニュース : 教育 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
 2004年度に指導力不足教員と認定され、1年間の研修を受けてきた県立高校の40代男性教諭に対し、県教委は、新年度も期間を延長して研修を行うことを決めた。

 教諭は05年4月から、県総合教育センターで研修を受け、期間中の同年6、11月、06年2月には各1週間、所属校での模擬授業も行った。

 県教委は3月の認定審査会で、学習指導や生徒指導、学級経営などで、学校現場への復帰が可能かどうか検討したが、「まだ十分ではないと総合的に判断した」として研修の延長を決定。延長期間については、規定に基づき、3~12か月としている。

 教諭本人には今月20日、研修の延長を通知したが、教諭は「進退について考えたい」と答え、態度を保留しているという。

 05年度に申請があった県立高校3人、義務教育学校1人の計4人の教諭についても、県教委は3月、指導力不足教員と認定し、4月から研修を行う予定。

(2006年3月28日 読売新聞)
 普通に考えれば、「教諭そのものに問題がある」だろう。しかし、辞めさせられないから辞めてもらうための処置とも、ひねくれた見方をすれば解釈もできる。そして、研修する側の県教委は、明確に問題点を指摘し、それを改善させるための研修プログラムを提供しているのだろうかと疑問にも思う。「指導力不足は総合的に判断した」とあるが各ポイントがあるはずだ。そのポイントごとに「何が足りないのか」「何が不足しているのか」といった理由を述べているのか、そもそも、研修がはじまる前にそのポイントごとの合格点を明確にし、指導したのかどうかといった、県教委側の問題も考えなければならない。

 如何せん、1年も研修を受けて、それでも求める基準に満たないというのは異常だ。ハードルが高いのか、教諭の能力不足か、私には判断できないが、思うに、この再教育プログラムは最低レベルに満たない教諭の再教育だと理解している。故に、少なくとも最低レベルに「引き上げる」ことが一番の目的かなと思う。再教育を受けても、その最低レベルにも満たない教諭が10年以上も野放しにされていたことに驚かざるを得ない。

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