Friday, August 03, 2007

横綱として朝青龍、プロスポーツ選手として朝青龍

 朝青龍の処分が決まった。2場所出場停止と九州場所までの謹慎、そして、減俸である。私の率直な感想は「厳しいな」であった。

asahi.com:朝青龍、2場所出場停止の処分 日本相撲協会 - スポーツ

 8月2日付読売新聞・朝刊では事実上の引退勧告という見出しもあった。2場所の出場停止は力士にとってそうとう堪えることなのだろう。私は相撲が好きでよく見るのだが、怪我が癒えぬのに土俵に立つ力士は多い。理由は「相撲感が鈍る」というものらしい。それくらい、体を動かしていないと不安なのだろう。そのような世界観に2場所の出場停止は厳しい処分だと理解する。

 横綱は降格しない。自分の進退は自分で決めることを求められている。力士としては破格の扱いを受けるわけだが、横綱には成績だけではなれない。横綱審議委員会なるものがある。

横綱審議委員会 - Wikipedia

 横綱になるにはここで推薦されねば審議にもならない。朝青龍も例外ではない。上記のWikipediaに横綱推薦基準がある。

  1. 品格、力量が抜群であること
  2. 大関で2場所連続優勝した力士を推薦することを原則とする
  3. 2場所連続優勝に順ずる好成績を上げた力士を推薦することができる


 トップに「品格、力量が抜群であること」とある。これがトップにあるということは、これが必要最低条件なのだろうと思う。横綱審議委員会では問題ないとして朝青龍を推薦したのだから、節穴という他ない。

 横綱には第何代という冠がつく。それだけ稀有なものなのだろう。横綱不在という理由のみで安易に横綱を作ってはいけない。そいういうことをファンは節度をもって示していかなければいけないのではないか?

 そして、「世論だから」という理由で朝青龍を横綱にしたのであれば、横綱審議委員会はまったく必要ない。邪魔なだけだ。彼らの本来の役割は、飽くまでストッパーだ。それ以外のなにものでもない。

 プロスポーツ選手としての朝青龍は一流である。それに異論はないだろう。そうなってくると、彼一人の問題とするのは如何なものか?特に横綱審議委員会、師匠の高砂親方には考えていただきたいことが多くある。

 今回のことはとても残念だが、今までも横綱の愚行が問題とされてきた。なぜ、火種が小さいうちに始末できなかったのだろうか?考えていただきたい。

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