Friday, August 03, 2007

養老孟司の“逆さメガネ”

 読後の妙なすっきり感が、不思議といえば、ふしぎだ。

Amazon.co.jp: 養老孟司の“逆さメガネ”

 なぜ不思議か?それは、まったくもって答えがでていないからだ。何の答えか?これは「教育」についての本である。なので、教育問題についての答えということになる。

 7月24日のNHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』で次のような発言があった。

問題が分かれば、ほとんど解決している。あとは色々と試すだけ。


 前後の文脈は失念してしまったが、この言葉はなぜか耳に残っていた。きっと共感したのだろうと思う。そして、本書を読み、「あれ、おかしいなぁ」と……

 そもそも問題になるくらいだから、答え、教育の理想というモノがあるはずだ。でなければ問題なんぞあるはずない。理想からずれるから問題じゃないか。

 教育の理想ってなんだろう?私たちは教育で子供をどうしたいのだろうか?

 本書は、このような「ものさし」を提供してくれる。それを養老氏は「逆さメガネ」という言葉を使って表現しているが、学者らしい。科学の根っこだ。今ある教育問題、学力低下や理数離れ、英語教育、いじめ、生きる力、文章読解力などなど色々ある。ピンポイントで考えていてもなかなか答えがでそうにない。アインシュタインのように「光とはこういうものだ」と、掟破りの発想をしなければならないこともあろう。

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