Thursday, July 17, 2008

吉本隆明 『真贋』

Amazon.co.jp: 真贋: 吉本 隆明: 本 糸井重里に感化され、読んでみた。なので私は、吉本隆明なる人物がどのような人なのか知らない。いくつか書籍があるようなので、パラパラめくり物色する。「まえがき」の文章でこれに決めた。

この問題に関して僕の考え方は、一貫している。いじめるほうもいじめられるほうも両方とも問題児だ、ということだ。(pp. 3)


 ほとんど同じ文章をほぼ日で読むことができるので引用は省く。

ほぼ日刊イトイ新聞 - 日本の子ども

 この件には、記憶の片隅にあった苦い思い出やらなんやらがよみがえる。

 私は本書を教育に絡めて読んだ。なので、ちょっとひっかかるポイントが違うかもしれない。

 「教える毒」ということば。これは真だ。私も日頃から疑問に思っていることであった。「いいことをさりげなく、悪いことは大げさに」というのは同じ想いだ。

 母子の関係が頻繁に出てくる。吉本氏は昔の(一世代前の)日本の子育てはまともだったという。私は子育て事情に明るくない。なので今現在、どのような育てかたがはやっているのか分からない。そもそも、流行り廃りがあるのかどうかも怪しい。しかし、本書に書かれている日本流のあまやかし、西洋流の自立の対比はよく分かる。どちらか一方ではなく、両方とも必要なことなのは誰もが知っているだろう。

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