Saturday, June 09, 2007

トンデモ科学の世界

 キャピキャピの竹内・茂木本である。

Amazon.co.jp: トンデモ科学の世界

 おそらく竹内・茂木本の処女本だろうと思う。95年発行という時代を感じさせる内容もチラホラあって懐かしい。タイトルからは、ニセ科学をふたりで検証ってな感じに、現在のふたりを知っているのであれば感じるだろうが、チョット違う。

 竹内パートは、科学が○×で白黒はっきり区別することが困難であり、グレーゾーンのオンパレードだという。ときには、黒が白に変わったり、白が黒に変わったりと紆余曲折して成り立ってきたモノだということを述べている。科学哲学者の視点だ。竹内氏の『仮説力』のコアがすでにある。

 茂木パートも「クオリア」について、わかり易く書いてあったように思う。まぁ、それまでに腑に落ちない箇所が多々あり、自分なりに咀嚼していたので、その結果、わかり易く感じたのかもしれない。「クオリア」が心脳問題のコアというところから述べているので理解し易かったのかもしれない。

 これを読了後、「分からなくても、いつか、分かるもんだなぁ」と妙に物思いにふけった。学校教育がエレメントのみを取り出したために実感が伴わない、だから分かり難いんだ、という批判を私は知っている。効率を求める学校教育では難しいことかもしれないが、疑問をもつことこそが、型をつくったり、種になったりするのだと改めて思った。

 しかし、大槻教授って、懐かしすぎる……

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