Tuesday, June 19, 2007

逆説論理学

 前書『詭弁論理学』同様、モノの見かたの態度を養う本である。

Amazon.co.jp: 逆説論理学

 本書『逆説論理学』の方が、数学的態度というものが前面に出ている。それは逆説をメインに書いているからだろう。逆説とは「あちらを立てればこちらが立たぬ」状態のこと。論理の破綻である。詳しくは以下を……

パラドックス - Wikipedia

 「たばこの再生術」や「カリーのパラドックス」は学生実験の暇つぶしとして遊んでいたなぁと思い出した。どこで手に入れたのか知らんが、この手の問題を毎時間持ってくる友達がいたので楽しみにしていた。当時は単純に謎解きとして楽しんでいた。

 私は、「ゼノンのパラドックス」がいまいち理解できなかった。が、本書を読むと解せる。高校の時、2次関数のグラフで「なんだ、そりゃ」と毒づいたのを思い出したが、今回は素直に「うまい」と思える。付録の「マイナスかけるマイナスはなぜプラスになるか」を読むと、これまた「うまい!」と唸ってしまう。

 むずかしいことを考えず、気楽に読める本だ。しかし、「新編・天国への道」だけは、少しイラっとした……。心が穏やかな時に読むことをお薦めする。

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