Friday, June 22, 2007

メジャーリーグで覚えた僕の英語勉強法

 元メジャーリーガーの英語学習録。

Amazon.co.jp: メジャーリーグで覚えた僕の英語勉強法

 長谷川氏のモチベーションの高さに、まず、驚く。アメリカで野球をしたいという以上に、アメリカで生活をしたいという思いが強かったようだ。そのために、言葉は必要不可欠だ。とにかく、やらねば。この内発動機は強力だ。

 そんな氏の英語勉強法であるが、特段、変わっているということはない。しかし、社会人には有益な情報だと思う。もちろん、学生にも伝わる部分はあると思うが、学校教育との整合性を考えるとむずかしいように思う。

 氏の考える英語勉強法の核は、「トライ・アンド・エラー」だと本書からは受取れる。

 しかし、氏の場合、エラーの閾値が高い。まず、エラーと判断する基準はネイティブに通じなかったというのあると思うが、それ以上に、自分自身が納得しなかった場合のエラー基準が非常に高い。これはなかなか真似できない。ましてや、学校などでは、外的要因からエラーの閾値を高めなければならなくなるので、かえって足枷となりそうだ。しかし、これが先生の力量ということになるだろう。困難な商売だ。

 ひとつ「おっ」と思ったのがある。発音に関することだ。

 氏の子どもがpre-schoolに通っていたらしいが、そこに授業見学にいったときの話がある。フォニックスの授業を見たのだろう。ここで、次のようなことがpp.149に書いてある。
具体的に「G」は、母音と重なった時、こんな読み方ができる。
● gaの場合
  • game のように「ゲイ」と発音するもの
  • gather のように「ギャ」と発音するもの

 私の記憶だが、フォニックスでは game の発音を教える場合、ga を「ゲイ」とは教えないと思う。

 まず、単体の発音、g なら「グッ」、a なら「ア」と教えていく。そして、単語になったときに「グアンメ」などと発音させておいて、――最後の e は発音しません。そして、 e がある場合は、直前の母音はアルファベット読みになります――などと教えて、「グッ、エイ、ム」。素早く発音して「ゲーム」などと教えるはずだ。

 私はこれに違和感を持っている。

 アクセントは母音にくるのだから、本書の指摘のように「日本語と同じように『子音 + 母音』で考えていいのではないだろうか?」と。しかし、そのような本を見たことがない――「母音 + 子音」でアクセントを探す方法は知っている。まぁ、音声学はまともに勉強したことはないが――ので、既存のモノを理解しようとした。これは、私の勘違いかもしれないが……

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