Saturday, July 14, 2007

今週読んだ本たち

 今週はあまり本を読まなかった。週末は台風の影響で家にいることが多いだろうから、今日は頑張って図書館へ行った。何を血迷ったか、いつのもクセで歩いて行ってしまったのでやや雨に濡れたが、歩かないと気持ちが悪い。そういえば、今日が誕生日の友達が多い。おめでとう。


Amazon.co.jp: こわくない物理学―物質・宇宙・生命

 『アインシュタイン丸かじり』を読んで志村氏のスタンスに共感を得たので読んでみた。「はじめて物語」的な語り口がいい。中学生や高校生では、少し、戸惑うかもしれない。もちろん、理解できるとは思うが、全員ではないだろう。物理好きが補助線を引きく手助けをしながら読むと、効果は倍増だと思う。良書。


Amazon.co.jp: 「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書 61)

 面白そうだなぁと思って読んだが、正直なところ、「ババ引いたなぁ……」と思った。しかし、読むスタンスを変えると良書になった。道徳の教材として使えそう。


Amazon.co.jp: わが友 本田宗一郎

 私の好きな人物のひとり、井深大。彼の晩年の書。盟友、本田宗一郎氏の死を受けた回想録。井深氏の考えは、やっぱり好きだ。晩年は本書でも触れているが、今で言う「トンデモ」の世界に踏み込みすぎて焼が回って(この使い方は正しい?)しまったという評価が多い。それでも彼らの理念は根をしっかりとおろしているような気がする。それには、彼らをサポートした人物の功労が大きいのは、大いに頷ける。


Amazon.co.jp: 迷いと決断

 『わが友 本田宗一郎』の読後に読んだ。SONYは盛田昭夫によってSONYになったのだと、改めて感じる。そのDNAを現代に適応させようと努力した出井氏の回廊録。面白い、非常に面白い。私はSONY大好き人間なので、ほんとうに面白い。

 私は、「出井はSONYを壊した人間」だと思っていた。まぁ、半分はあっていると思うが、半分は間違いだ。「SONYを壊した」と思った理由は、「QUALIA」と「ビジュアルの劣化」、「多角経営」だ。

 「QUALIA」に関しては、コンセプトは大賛成なのだが、作られるモノがどうにもこうにも意味あるものに見えない。100万円もするブラウン管テレビや、なんだかよく分からないCDトレイのプレイヤー、20万~30万くらいする超高級ヘッドホン。ディジタルの時代にアナログの価値観を捨てられずに、なんとかSONYブランドで立て直していこうという安直なプランにしか、当時の私の目には映らなかった。もちろん、消費者と経営者の視点差はあるだろう。

 「ビジュアルの劣化」はデザインが長持ちしないということに起因する。特にVAIOなんかを見ていると感じるのだが、こんなの誰も買わないよというデザインが平気で「斬新」などと市場に出てくる。デザインの価値観なんてのは、ひとそれぞれで、後から流行がついてくる場合も確かにある。にしても、VAIOの場合は、デザインのクオリティが低いのが多いと私は思うことを禁じえなかった。それに比べたら、ソニータイマーなんて可愛いものだ。というか、私はこれを信じていない。なぜなら、私が使っているVAIOはすでに5年目だからだ。「経営の多角化」は本書に詳しい。

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